1926年2月11日、リヨン近郊のコロンジュ=オ=モン=ドール生まれ。
17世紀まで遡る料理人の家系で、自身も46年からリヨンの3ツ星レストラン「ラ・メール・ブラジエ」などで見習いを始める。50年代以降、巨匠フェルナン・ポワンのもとで本格的に修行を積み、59年、生家のレストラン「ポール・ボキューズ」を継ぐ。58年にミシュランの1ツ星を獲得し、61年にはフランス最優秀職人(Meilleur Ouvrier de France:通称M.O.F.)を取得する。その後、65年に獲得した3ツ星を、現在に至るまで40年以上維持している。
70年代に来日した際、日本の懐石料理・京料理の料理法や盛り付けに触発され、素材を生かした料理法や盛り付ける皿を料理ごと、季節ごとに変えるなどの手法をフランス料理にも取り入れる。これは、それまで地味だったフランス料理を根底から変えるものであり、ボキューズは新たなフランス料理の時代をつくりあげ、“ヌーヴェル・キュイジーヌ”の旗手とされた。
ボキューズの作として、鱸(スズキ)のパイ包み焼きや、スープ・オ・トリュフ・ノワール・ヴェ・ジェ・ウ(★)、クレーム・ブリュレなどが有名。
★フランス大統領、ヴァレリ・ルネ・マリー・ジスカール・デスタンのために、エリゼ宮での午餐会に出されたもの。このとき、大統領はボキューズ氏にフランス料理の大使という名目でレジョン・ドヌール勲章を授与している。
1987年、ポール・ボキューズによって設立された国際料理コンクールで、2年に1度、フランス・リヨンで開催される。他に例を見ない基準を誇り、世界中でフランス料理の登竜門としての役割を果たしてきている。毎回違った肉と魚のテーマ食材が与えられ、肉と魚のプレートをそれぞれ1つ、更に3品の付け合せを5時間半の制限時間内に完成させなければならない。各地域予選を突破した24カ国が本選に参加する。
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審査員は24名で、料理の味だけでなく盛り付けや、出場国のオリジナリティ、衛生面、整頓なども審査の対象となる。2日間にわたって開催され、過去の成績順で12カ国ずつ登場する。
次回の開催は11年1月25日・26日。
日本代表は、07年大会に出場した長谷川幸太郎シェフ(東京・丸の内 サンス・エ・サヴール)が6位入賞に加え、最優秀ポスター賞、最優秀各国アイデンティティ賞を受賞している。09年大会出場の佐々木康二シェフ(神戸ポートピアホテル アラン・シャペル)が8位入賞を果たしている。
フランスの南東部に位置する都市で、ローヌ=アルプ地域圏の首府、ローヌ県の県庁所在地。09年現在、横浜市のほか、世界7都市と姉妹都市として提携している。パリに次ぐフランス第二の都市であり、「美食の都」「絹の街」「金融の街」「ハイテクの街」と、さまざまな称号を持つ。また、街には高級レストランのほかにも庶民的な料理を出すビストロが数多くあり、世界的に“美食の都”として認識されている。ポール・ボキューズをはじめとした、数多くのフランス料理の有名シェフを輩出している。
90年にはポール・ボキューズが料理専門大学“ポール・ボキューズ・インスティテュート”を設立。毎年、世界35カ国から選抜された300人の学生が、世界最高レベルのフランス料理の技術を学んでいる。
また、07年、リヨンは自らの食文化の継承と共有、そして、“体によく、おいしい食べ物、日々の生活をより豊かにする食事”をコンセプトに、美食の都ネットワーク“Réseau DELICE”を設立した。世界17都市をメンバーに数え、日本からは大阪市が参加、様々な普及活動を行っている。

フランス・ブレス産の鶏肉
ブレス地方で特定の方法を用いて肥育される鶏肉・七面鳥肉をの「ブレス鶏」と総称し(正確には「ブレスの家禽類」)、ブレス若鶏(Poulet de Bress)、ブレス雌鶏(Poulard de Bress)、ブレス雄鶏(Chapon de Bress)、ブレス七面鳥(Dinde de Bress)の4種類があり、07年大会では、若鶏がテーマ食材に選ばれた。ブレス鶏は、いずれも出産、肥育から出荷まで細かく規則が定められていて(例えば、エサは自然飼料しか認められていない。また一定期間経過後は、鶏舎での舎飼いは禁止され草地での放し飼いのみが認められている)、何度も審査を受けてこれに合格したもののみが正式な「ブレス鶏」を名乗ることができる。

ノルウェー産のオヒョウ
カレイに似た大型の海水魚。身はよくしまった白身で、脂肪が少なく淡白な味わいがある。刺身で食べられるほか、ムニエルやフライなどでも食べられる。ビタミンAおよびビタミンDが豊富で、肝臓からは肝油がとれる。

ノルウェー産のタラバガニ
名前に「カニ」とあるが、ヤドカリの仲間に分類される甲殻類。体調が長く、広げると1メートルほどにもなる。とげが多く見た目はいかついが、身は厚く甘いのが特徴。焼き、茹で、炒め、生など多くの調理法があるが、生より火を通した方が甘みが出る。
07年大会では、オヒョウ・タラバガニ共にノルウェー産が指定されている。ヨーロッパ最大の水産物および水産加工物の供給元であるノルウェーのシーフードは世界的にも高く評価されており、04年大会ではノルウェー・サーモンが課題食材に選ばれている。
へスースの働くマドリードのレストラン。フランス料理の影響も受け独特の食文化を持つスペイン北部の料理を中心に、洗練された料理を楽しませてくれる。
住所:C/Serrano,61 地下鉄Ruben Dario駅から徒歩3分
文化と料理の関係を考察することを意味し、日本では“美食術”“美食学”とも訳される。作法や調理法を意味するのではなく、「食文化教養」のニュアンスを持つ概念である。「美味しく料理して食べることだけを指すもの」と誤って理解されている部分があるが、これらは分野の一部でしかない。

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